平成 22 年度の「森林・林業・木材産業講演会」を 11 月 9 日に宮崎市民プラザ「オルブライトホール」で開催されました。
この催しは、県議会と市町村議会・関係団体で構成する宮崎県森林・林業活性化議員連盟(会長 緒嶋雅晃議員)が中心となり毎年開催しているもので、当日は約 400 名の聴衆を集めて、日本林政ジャーナリストの会幹事 赤堀楠雄氏および県木材利用技術センター所長 有馬孝礼氏による講演が 3 時間にわたり行われました。
赤堀氏は「自然と向き合う暮らしの魅力」という演題で、自ら長野県の寒村での生活体験を縦糸に、自然と向き合う人々の暮らし、電気も水道もない山地で生活を始めた友人夫婦の話、樹木とのかかわりの中で伊勢神宮の遷宮に用いられる樹齢 400 年のヒノキの伐採儀式、暑さに対して優れた木材家屋。など、現代こそ森林・木材の価値が見直さるべき時代ではないのか、具体的な話ではデンマークで始まった森の幼稚園は我が国では鳥取県での実験的な例が、幼い子供にいかに精神的・健康的に効果が上がっているかなどの話がありました。
有馬所長は、木材は、炭素が50%構成されており、低酸素社会とは、低二酸化炭素社会、高炭素貯蔵と考えるべきで、木材の果たしている役割の重要性と、住宅に木材を用いる優位性。たとえば、インフルエンザの蔓延はRC校舎の方が木造校舎の場合の方が多いこと、杉は米松に比べ強度が劣る材ではないことなどを講演されました。