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議員からの情報発信

家畜伝染予防法の不備について 【十屋 幸平】    2010/06/01

十屋 幸平

~ 家畜伝染予防法の不備について ~

十屋 幸平(日向市選出)

 口蹄疫に関しては、今一番なすべきことは一刻も早く、口蹄疫を封じ込めることが最優先されるべきだ考えます。そして、同時に畜産農家や関係地域、商工業等の支援体制や心のケアについてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
終息後には、知事も発言されていますように、知事を先頭に県民総力戦で宮崎の安全、安心をPRして、宮崎の再興を図らなければなりません。そして、口蹄疫被害の検証も合わせて、しっかりと行うことが本県の畜産業の復興に不可欠であると考えます。
また、今回の口蹄疫の発生で、昭和 26 年制定の「家畜伝染予防法」が時代に合わなくなっていることが、随所に見られ国と県との協議において、また現場対応で口蹄疫対策が遅れた原因の一つであったのではないでしょうか。
以下、法の不備と思われる点を 3 点指摘いたします。
まず 1 点目は、
第 21 条の死体の焼却等の義務
患畜または、疑似患畜の死体の所有者は、家畜防疫員が農林水産省令で定める基準に基づいてする指示に従い、遅滞なく 、当該死体を焼却し、又は埋却しなければならない。
第 23 条汚染物品の焼却等の義務
家畜伝染病の病原体により汚染し、又は、汚染した恐れのある物品の所有者は、家畜防疫員が農林水産省令で定める基準に基づいてする指示に従い、遅滞な く 、当該物品を焼却し、又は埋却し、又は消毒しなければならない。
 これは、この二つの条文は、口蹄疫が発生した場合には、まずは生産者の責任となっており、生産者が埋却地の確保や処分を行うこととなっていること。
法制定から 60 年を経過した今日の状況は、畜産経営が大規模化し生産者責任を求めることに無理があり、現実は、市町村や県、関係団体が行わざるを得ない。結局、やはり、国の責任で対応するべきと考えるのが妥当であろうかと考える。
・ 2 点目は
第 58 条手当金
国は、次に掲げる動物又は物品の所有者に対して、それぞれ当該各号に定める額を手当金として交付する。…とあり
第 3 項では、(疑似患畜となる前における当該家畜の評価額の 5 分の 4 ・・)となっています。
これは、口蹄疫の感染経路がわからない中では、生産者に責任がないものと考えることから、手当金も 5 分の 5 (全額)を国が手当てすべきだと考えます。
・ 3 点目は第 59 条の費用の負担
国は、・…規定により焼却し、又は埋却した家畜の死体又は、物品の所有者に対し、焼却又は
埋却に要した費用の 2 分の 1 を交付する。
第 60 条
国は、都道府県知事又は家畜防疫員がこの法律を執行するために必要な費用のうち次に掲げるものを負担する。…とありまして、
1 の家畜防疫員の旅費の全額負担
3 の雇い入れた獣医師に対する手当の 2 分の 1
8 の農林水産大臣の指定する焼却又は埋却に要した費用の 2 分の 1
な ど、明記されていますが、口蹄疫のような感染力の強い法定伝染病については、国を挙げて
取り組まなければ、イギリスのような国家的な損失を被ることになりかねず、まさに国の危機管理のさいたるものであり、口蹄疫のような防疫措置においては、すべての経費は、財源を国が全額負担するように明記すべきだと考えます。
今回の、口蹄疫の爆発的な大流行はこうした法の不備も一因であったのではないでしょうか。

第5回

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